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文系醫學生の記録

北海道大學醫學科學生井上大輔が書いてゐます.

ボート部のあやしい日本語

私は北海道大学医学部漕艇部に所属している。漕艇部はボート部とも言う。ボート競技とは、1・2・4・8人乗りの艇に乗り組んで 1000 m ないし 2000 m の直線コースを漕ぎ切る時間を競う競技である。

この部の活動を続けるなか、いくつか、日本語の用法に疑問を持つような用語に出会った。タイトルでは「あやしい日本語」と書いたが、もしかしたら私の言語感覚が未熟であったり間違っていたりする可能性もある。

まず、「給水」である。練習中に休憩し水を飲むことをこう言う。乗艇中は、舵手 (舵を操作し、その艇の指揮を執る) が「給水してください」と指示する。しかし、「給水」とは水を与えることであって、自分で水を飲むことは「給水」とは言わないように思う。

次に「帰艇」だ。これは、練習・試合後に艇を岸に帰すことを言う。しかし、帰国・帰郷・帰社・帰宅から類推すれば、帰艇とは艇に帰ることを指すのではないだろうか。

最後に、「練習」だ。ボート部の練習には、

・乗艇:艇に乗って体力や技術を鍛える。

・エルゴ:Rowing ergometer という、陸上でボートを漕ぐ動きをできる機械で体力・技術を鍛える。

・筋トレ:その名の通り、筋力を鍛える。

の3種がある。乗艇とエルゴを「練習」と呼ぶのはわかる。しかし、筋トレを「練習」と呼ぶのには何かひっかかりがある。何かを「練習」と呼ぶときは、それに対する本番がなければいけないように思うのだ。乗艇とエルゴは本番の試合の練習として納得できる。だが筋トレは本番の 1000 m の直線コースを進む活動とはあまりにも似ていなくて、「練習」「本番」の対をなさないように思うのだ。

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