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文系醫學生の記録

北海道大學醫學科學生井上大輔が書いてゐます.

「いいね!Hokudai」に見る北大のどうしようもない底の淺さ

本日10時より、秋の「北海道大学博士学位記授与式」が学術交流会館で執り行われました。

弦楽四重奏による演奏が流れる中、博士学位記を一人ひとりに手渡す山口佳三総長。受け取る修了生たちはみな一様に緊張しつつも、達成感に満ちた面持ちでした。北大出身の誇りを胸に、これから研究者として独り立ちしていく修了生に対し、山口総長は「Congratulations !」とあたたかい祝福の言葉をかけていらっしゃいました。

授与式の最後には、式場に「都ぞ弥生」が流れました。修了生は都ぞ弥生を聞きながら、これまでの北大での研究生活を振り返ったことでしょう。今日という日を迎えるまで、決して平坦な道ではなかったと思います。しかし、北大でがんばった日々はこれからの研究者人生において、必ず役に立つはずです。

修了生のみなさん、おめでとうございます!

( いいね!Hokudai - タイムライン | Facebook )

大學での研究に對して大學の職員が「これからの研究者人生において、必ず役に立つはずです」とか言つてしまふ點,しかもそれを「いいね!Hokudai」なんて名前の account で發信してしまふ點が,北大のどうしようもない底の淺さである.「知つても役に立たないし知つても絕望しか出て來ないが死ぬ前に知らなければいけないことがある」といふ使命感で學問をしてゐる人に失禮だと思はないのか.

「北大でがんばった日々はこれからの研究者人生において、必ず役に立つはずです」と書いてある.「努力すれば良い結果が出て良い待遇が得られる」だとかここから一歩進んで「努力した者には良い待遇が與へられなければならない」といふのは北大ではよく聞く價値觀だ.これまでの全ての人間の全ての努力を帳消しにするやうな若い天才が眼前に現れたとき,彼らはどうするのだらうか.我々の學問も生活も往々にしてさういふ天才を待つて進歩してきたわけだが,彼らはさういふ自分より若く自分より秀でた者を正しく扱へるのだらうか.「自分の方がここでの努力が大きいから,自分の方が高い待遇を受けるべきである」などと言ふのではないか.こんなことをしてゐたら才能のある者が北大に寄りつかないのはほぼ明らかだ.大學の學生に對し「努力は必ず報はれる」などと說くのは,極めて不適當だ.

北大の職員の大勢が,大學はその後の人生で役に立つことをするところだととらへてゐるとするならば,日常見る彼らの態度の惡さも理解できる.自分だつたら疑問を持たないやうな細かいところに疑問を持つてうだうだ言ふやうな奴は使ひづらいから役に立たない,よつて大學の構成員として二流だからおざなりに扱つておけば良い,とでも思つてゐるのではないか.この大學からは大人物はなかなか出て來なさうだ.

[ 共和暦 225 年 1 月 30 日 6 時 45 分 ]